きょうだいの育て方
うちには3人の男のがいます。
父親として、子育てにはいつも悩んでいます。
- 長男は、しっかりしているようでどこか繊細。もう少したくましくなってくれたらなあ…
- 次男は、どうしてこう落ち着きがないかなあ…もう少ししっかりしてくれたらなあ…
- 三男は、かわいくて要領がいいけど、親がかわいがりすぎてわがままにならないかな?
そして、一番の不思議は…
「どうしてこうも同じ育て方をしているのに、性格や行動が変わるのだろう?」
というところですね。なぜなのでしょう?
まあ、それに関しては偉い学者さんたちがいろいろと研究しているのでしょうが、本当に不思議なものです。
最近、この本を読み始めました。
きょうだいの育て方で悩む親むけに書かれた本です。
この本の著者である小崎先生は、3兄弟の長男として生まれ、3兄弟の父となり、保育士としてたくさんのきょうだいを見てきています。それだけに、説得力のある内容となっています。
なぜ、きょうだいを同じ育て方をしているのに、性格が全然違うのか?
最初に書かれているのは、「なぜ同じ親で同じ育て方をしているのに、違う子どもになるか」という点。
きょうだいは血がつながっているだけに、顔や背格好が似ている。だから、性格も似ていて当然と親は思いがちだが、きょうだいとはいえ一人の人間であり、性格はちがって当たり前と書かれています。
また、同じ育て方といっても、親は子供を育てるたびに経験値が上がっていて、良い意味で手を抜くようになっていっているので、同じ育て方というのは当てはまらないと書かれています。
確かに自分を振り返ると、長男の時は子育てについて何も知りませんでした。泣いていると「たいへんたいへん!」と夫婦そろってすぐに抱っこしたものです。それでも長男は泣き止まずに、何時間も抱っこしていたことを覚えています。
それが次男になると、長男もいるわけですから放置することが増えました。というか、赤ちゃんは理由もなく泣くもので、多少泣かしておいても大丈夫ということがわかってきたというのもあります。
三男になるとさらにひどいものです。なにせ、子どもが三人に比べて親は二人なわけで、物理的に子どもを見ることができなくなります。泣いていても放置は日常茶飯事です(笑)
それが少し大きくなった今、如実に正確に表れている気がします。
- 長男は、シックスポケットと呼ばれる両祖父母・両親の愛情を一手に受けて育ったため、自分が一番でなければ気が済まないといった感じです。素直なのですが、どうもたくましさが足りない。
- 次男は、長男と三男の間に挟まれ、少し愛情が足りなかったかも。甘えん坊で目立とうとするのか、たまによくわからない行動をします。
- 三男は、一番手をかけなかったせいか、ずいぶんとしっかりしすぎています。そんなけなげな感じがかわいくてついつい甘やかしてしまうのです。
同じに育てているなんて、ありえないってことですね。
だから違って当たり前。
男3兄弟の育て方
男の子三人を育てていて、大変なのが兄弟げんか。誰が悪くて誰を怒ればいいのか。いつも迷っています。また、子どもに何か買おうとするときに、年齢に即したものを別々に買うとけんかになり、同じ物を買うと年齢に則さないというジレンマ。そのあたりについても書かれていて、参考になりました。
よく「おにいちゃんでしょ」「おとうとでしょ」という言葉はよくないという話を聞きます。確かに気を付けないとどちらにも年齢を理由にした我慢ばかりをさせてしまいます。そんなこともあり、自分はできる限り使わないようにしていたのですが、この本ではそれも使い方をわきまえれば一理ありと書かれています。
兄弟げんかで上の子が下の子を力でねじ伏せた場合、単純に「お兄ちゃんなんだからやめなさい」ではなく、「年が違うことによって力が違い、だからお兄ちゃんは弟を力ずくでしたがわせてはいけない。」ということをしっかりと説明して、お兄ちゃんとしてもメリットも示すことで「お兄ちゃんなんだから」というのはありかと思いました。
兄弟におもちゃを与えるときは、長男が一番立派に見えるものを与えてもいいそうです。そのうえで、お兄ちゃんには「お兄ちゃんでしょ」で我慢させたけれど、こういうところでいいこともあるということを教えればいいかなと。弟には、「お兄ちゃんの年になったら同じものを買うからね」と説明すればよいのです。
兄弟の育て方にまつわる悩みは尽きない…
この本では、兄弟のタイプ別の育て方や、子育てに関するQ&Aがあり、とても役に立ちました。
うちは男・男・男なのですが、きょうだいのタイプ別のアドバイスは面白かったです。また、きょうだいげんかの仲裁の仕方や、みんなでふざけた場合などの対処法は、「ああこれでよかったんだ」と安心させられました。
きょうだいがいるからこその悩みというのはありますよね。悩んでいる方にお勧めする一冊です。